毎月10日はラ・テール洋菓子店のサンクス・ケーキの日

ラ・テール洋菓子店の開店記念日は1998年5月。その初心を忘れないために、毎月10日をお客様感謝の日（サンクス・デー）として、その日にしか出ない「サンクスケーキ」を毎月一品開発し、ご予約のお客さまにだけにお渡ししています。この日だけのケーキですが、素材の産地を厳選し、通常のお菓子と同じように開発、準備をしてでき上がったものをご用意。数量も限定させていただいています。 サンクス・ケーキには毎年、年間を通じてのテーマがあります。たとえば、「ロールケーキ」の年もありましたし、「チョコレート」「シュー生地」がテーマの年もありました。

2022年のサンクス・ケーキのテーマは素材との「新たな出会い」。
親交のある生産者さまが新たに取り組む素材や、新たに出会う生産者さまの素材を使い、また、サンクス・ケーキの開発に新たな職人が加わり、サンクス・ケーキをおつくりします。毎月心を込めてお客様への感謝の気持ちと共にお届けいたします。

11月サンクス・ケーキ Vol.287

タルト・オトンヌ

山形県上山市の高橋さんの洋梨「ラ・フランス」
11月のサンクス・ケーキは、ラ・テール洋菓子店パティシエールの神田が担当します。山形県上山市で果樹園を営む高橋さんの洋梨「ラ・フランス」を使用。山形県東部の村上地方の最南端にある上山市は、蔵王山の麓にあり、山や川など自然豊かな地域のため、果物、野菜、お米など様々な農作物が栽培されています。高橋さんの果樹園では、化学肥料を使わずに有機肥料のみを使った、良質で豊かな土壌で様々な果物を育てています。ラ・フランスもその一つで、丁寧に栽培されています。また、ラ・フランスは、収穫後追熟することで濃厚な甘さ、芳醇な香りが増します。高橋さん自ら状態を見極めていただくことになりました。

完熟のラ・フランスに合せたフロマージュブラン
フレッシュチーズのフロマージュブランは、生クリームより軽く、ヨーグルトよりやさしい酸味とコクのあるチーズで、チーズ独特の香りがなく、フランスでは離乳食にも使われます。
11月のサンクス・ケーキでは、洋梨のクラフティをおつくりし、フロマージュブランのムースを重ねました。甘いクラフティに、フロマージュブランの酸味とコクが相まって、完熟のラ・フランスの香りや味わいを邪魔することなく、クリーミーな後味が広がります。

ラ・フランスをたっぷりと！
タルト・オトンヌの底部分は、シュクレ生地（クッキー生地）に洋梨の自家製コンポートを合せたアパレイユ（流し込む生地）と、フレッシュのラ・フランスを入れて焼き上げたクラフティ。甘くしっとりと焼き上げました。そこに、ラ・フランスのコンポートを包んだ、口当たりの滑らかなフロマージュブランのムースを重ねました。ムースには、ラ・フランスを使ったグラサージュをかけて、やさしい色合いのケーキに仕立てています。さらに、フレッシュのラ・フランスもたっぷりと！クラフティの甘みにフロマージュブランの酸味とコク、そしてラ・フランスの芳醇な香りがよく合います。
（開発担当：神田　千恵）

への感謝の気持ちと共にお届けいたします。