毎月10日はラ・テール洋菓子店のサンクス・ケーキの日
ラ・テール洋菓子店の開店記念日は1998年5月。その初心を忘れないために、毎月10日をお客様感謝の日(サンクス・デー)として、その日にしか出ない「サンクスケーキ」を毎月一品開発し、ご予約のお客さまにだけにお渡ししています。この日だけのケーキですが、素材の産地を厳選し、通常のお菓子と同じように開発、準備をしてでき上がったものをご用意。数量も限定させていただいています。 サンクス・ケーキには毎年、年間を通じてのテーマがあります。たとえば、「ロールケーキ」の年もありましたし、「チョコレート」「シュー生地」がテーマの年もありました。
2019年サンクス・デーのテーマは、「温故知新」。
古き良きお菓子を現代風に、今までの生産者さまとの繋がりを大切に、様々な食材を 使いながら伝統的なお菓子を、ラ・テールらしくアレンジします。 ラ・テールのコンセプト、「物としての食だけではなく、文化としての食を追求」を重ね、 お客さまへの感謝と共にお届けいたします。
12月サンクス・ケーキ Vol.264
「濃香とちおとめのフレジェ」
フレジェとは・・・
フレジェは、フランスでは苺の旬を迎える春先なると、パリのパティスリーでも一斉に登場する、フランスに春を告げるケーキです。フレジェは仏語で苺という意味。アーモンド風味のスポンジ生地の上に苺とムースリーヌ(バタークリームとカスタードクリームを合せたクリーム)を重ねた濃厚な味わいのケーキです。
埼玉県の苺農家・並木さんの苺「とちおとめ」
20年近くもの長い間お世話になっている並木さんの農園では、樹上で真っ赤に完熟した苺をひと粒ずつ丁寧に収穫して、直送してくださいます。
苺は無農薬栽培が難しい果物。並木さんの農園では、子供たちが安心して食べられる苺をつくりたいとの想いから、花をつけてからは農薬を使わずに栽培することで、極力農薬を抑えた苺づくりをされています。
12月のサンクス・ケーキは、この甘く、香りがよく、程よい酸味の採れたての苺を贅沢に使って、おつくりしました。
苺を存分に楽しめるフレジェを...
定番のフレジェは、スポンジ生地で苺とムースリーヌを挟んだものですが、今回はクリスマスも近いので、ブッシュ・ド・ノエルのような形でアレンジしました。
たっぷりの苺のスライスを型に敷き詰めて、苺の風味に合せた木苺やチェリーのムースリーヌで、低温で炊き上げた苺のコンポートをたっぷりと包み込みました。底には、アーモンド風味のしっかりと焼き上げたスポンジ生地とパイ生地を重ね、後を引く食べ心地に仕立てました。
ムースリーヌは、バタークリームをベースとしたクリームですが、木苺やチェリーの果汁を限界まで加え、さらりとした口溶けに仕立て、程よい食感になるようにカスタードクリームを合せました。また中心の苺のコンポートは、砂糖を抑えて低温で炊き上げることで、苺の香りと果肉を生かしました。
苺をたっぷり贅沢に使っているので、箱を開けた瞬間に苺の甘い香りに包まれます。
(開発担当:栗原 清)
フランスでは伝統的な苺のケーキ「フレジェ」をアレンジ。
埼玉県の苺農家さんから送っていただく完熟の「とちおとめ」のおいしさと香りを生かしたケーキです。
中からとちおとめのコンポートがとろ~り。ケーキに絡めてお召し上がりください。