池田 義行Yoshiyuki Ikeda
通常のお菓子製造業務に加えて、商品の製造体制や原価管理、スタッフのシフト管理なども担当しています。 以前修行していた店では経験したことのない、たくさんのスタッフをまとめる立場にもなりました。
初めての経験のなかで僕が今まさに学んでいることは、"愛情"を持って教える、伝えることの大切さ。 全てのことを"愛情"と"熱意"を持って伝える―― 口で言うのは簡単ですが、これがいかに大切で、スタッフのまとまりにも影響してくるということを実感しています。
スタッフをまとめるためには、普段からの現場の雰囲気作りもすごく大切。 厳しすぎず、だらけすぎず、且つ"笑い"もあるような雰囲気が理想です。 もっとも、イライラしながら作ってもおいしいものは出来ませんから。スタッフ全員が心地よい緊張感の中で、いいものを作っていけるように、声かけのひとつから意識しています。
クリスマスは、私たちにとって一年で最も楽しくも、忙しいとき。 みんな不眠不休でケーキを作り続けます。だからこそ、普段ありえないハプニングも起こりえるんです。
あの時、第一発見者は僕。 皆がせっせとデコレーションしていた生クリームをふと何気なく味見してみたんです。 すると「ん?......。甘くない......??」。 慌てて調べると、ケーキ数十台にデコレーション済みの生クリームに砂糖を入れ忘れていたんです! いつもだったらあり得ないミスですし、まあ普通は怒りますよね。 が、ふと思い出したんです。 厨房に入る前、「今年のクリスマスは怒らない」と決めたことを(笑)。 とにかく失敗してしまった若手のスタッフを何とか落ち着かせて、現場全体をリセット。 そこからまた挽回しました。
そんな大事件があったのですが、後でスタッフから 「今年のクリスマスはすごく雰囲気がよかった」と言われて、嬉しかったですね。 もうそんなハプニングはごめんですが(笑)。